(抜粋)


榎望プロデューサー

理想の母子となったキャスティング

吉永さんは、脚本が上がる前、真っ先に監督がお声掛けなさいました。そのころ、監督の頭の中だけにあった物語を口立てで語られ、その場で吉永さんは快諾してくださったそうです。浩二役については、ウイットに富んでユーモアを愛する愉快な青年という人物像にしたい、と構想の段階から言っておられ(井上ひさしさんの「父と暮せば」の父の亡霊も闊達愉快な人物像でしたが)、そんな人物を生き生きと自然に演じられる方、しかもこの役は国民的スターに演じていただきたい、欲を言えば吉永さんと母子に見える容貌の方…。と考えていて監督とご相談する中、ハタとこの方しかいないとなったのが二宮さんでした。


幽霊の息子が現れても
「あら、いたの」


伸子が食事を取ろうとしてふと目上げた先に、亡き息子。でも伸子のリアクションは「あら、いたの」と至って冷静。そこにはほほ笑ましさと、なんともいえない切なさが漂う。かつて母が握ってくれたおにぎりがいかにおいしかったかを、懐かしそうに語りだす浩二。伸子も当たり前のようにその会話に応じ、2人はごく普通の仲のいい母子のように笑顔で会話を続ける。だが浩二が食べ物を口にすることはできない…。



1948年8月9日。原爆で亡くしたはずの息子・浩二(二宮)が突然現れた。思わず「元気かい?」と尋ねる母・伸子(吉永)に、浩二は腹を抱えて笑いだす。それ以降、浩二は時折母の前に姿を現すようになる。奇妙ではあるが特別な2人だけの時間。だがその幸せは永遠には続かず…。


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▶ウイットに富んでユーモアを愛する愉快な青年という人物像にしたい、と構想の段階から言っておられ、そんな人物を生き生きと自然に演じられる方、しかもこの役は国民的スターに演じていただきたい、欲を言えば吉永さんと母子に見える容貌の方…。

こういった経緯で二宮さんがこんなに素敵な映画に出演されることになったのは本当に嬉しいなぁと。
まるで最初から決まっていたかのような。
容貌も本当に似ているなぁと動いている二宮さんと吉永さんの姿を見ると感じましたね。


母子の会話の空気感を想像するだけで涙が溢れてくるような。
映画館でひとりぼろぼろ泣いてしまっている未来が見える。
12月が待ち遠しいです。