ある晩秋の夕暮れ。古い路線バスで
小さな旅に出ることに。胸には
変わらない一途な思いをいだきながら、
歩むべき一途をひたすら進んでいく。


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アイドルに用意された道はない。
地獄も超えて、ただ続ける先に、
たまたま道があっただけだと思う


「倉本さんは、脚本の言い回しを自分なりに変えても、全部怒らずに『いいね』と受け入れてくれた。蜷川さんには、舞台『シブヤから遠く離れて』の時にだいぶ怒られたなぁ。オレ、本番では毎回、違うアドリブを入れてたから。終演後、蜷川さんに叱られたくなくて逃げて追いかけ回されて(笑)。『なんで決めたとおりに演じないんだ』って言われたけど、本番で向き合って演じる相手は演出家じゃない。相手次第で芝居も変わるのはしかたないって生意気に主張してた(笑)。もちろん、蜷川さんのことを尊敬してるからこそ、自分もはっきり意見がいえたんだろうし。その後、お仕事はご一緒していないけど、嫌われてはいないと思うよ、たぶん(笑)」


今年山田監督や吉永さんとご一緒している様子をうかがっていると、こうした過去の大御所さんたちとの昔話が懐かしく感じられて、ここにまた加わる新しい経験をしてきたんだなってなんだかとても嬉しくなりますね。余裕のある方たちだからその現場が好きだという二宮さんだからこそ、こうしてお呼ばれして次々に愛されていくんでしょうな。



「オレという"個人"に特別な価値はないと思ってるから。最初にグループとしてデビューして、そこで認めてもらえたんだから。自分の価値は、昔も今もグループにいることにあるんだよ。だから、二宮和也であることよりも、嵐を維持してメンバーであることのほうが大切。それは個人の仕事で評価されても変わらないよ。役者業は面白いし、刺激をもらえる貴重な経験。でも、オレにとっては嵐のためになることがすべて。ほかのメンバーがどう考えてるのかはわからないけど、やめる気がないのはたぶん、一緒だと思う。っていうか、ひとりでもいなくなったら嵐はできないし、やらない。ひとり増えてもちがうけど(笑)先輩のTOKIOとかを見てると、あらためて思う。アイドルには、最初から自分たちの道があったわけじゃなくて、続ける先に道がつくられるものなんだなあって」


ちょうどこのMOREが発売されたのが某グループの一人が引退を発表した直後だったと記憶しています。偶然だったんでしょうけど、こうした偶然が起こること自体、二宮さんが、嵐が、常に「5人で」という意識を大切にしてくれている証拠なんじゃないかなぁと感じました。役者の仕事をするのは、嵐を知ってもらう機会をつくるためだとお話されていたことにひどく感銘を受けたのを覚えています。「嵐の先に新たな仕事がある」のではなく、「嵐のために新しい仕事をする」。そういったような嵐に対する愛情を常に持って私達に提供してくれる嵐のみなさんがとっても好きです。好き、というのが一番しっくりくる。うん。



「この道だと決めた時から、行き先には迷わない。オレたちは、路線変更だって意図的にはしない。たとえば、『これまでの会場にはお客さんが入りきらないから』という理由で、始めて東京ドームでコンサートをやらせてもらった時みたいに、物理的にかえざるを得ないことって多々あって。それが結果的に"節目"として刻まれることはある。でも、意図はしない。基本的には目の前の道をただ全身するだけ。この先、また苦しいこともあるだろうけど、このまま進んでいきたいと思う」


ずっと前だけを見て走り続けてる感じ。今しか観てないから、過去の記憶も少ないし、未来を夢見ることもない(第77回)

そう話していたのを思い出しました。ただひたすらに前を向いて進んでいくだけ。この姿勢に、私達はついていこうと思えるんじゃないかなぁ。そして貰ったパワーによってまた私達も進み続けられるんだろうなぁ。まさに嵐は原動力。これからも突っ走ってください。





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